受講者からの便り(43)


先日の研修終了後、「学校事務職員」さん、しかも3名の方から嬉しいメールを頂きました。
ご本人たちの了解を頂いた上で、三部作として掲載します。
これを契機に、義務教育のあり方も真剣に考えていきましょう。

No.43
2004年10月28日〜11月 2日(某自治体:キャリア開発研修)
   


前略
早速にメールをいただいており、大変恐縮しています。
間違ったアドレスを書くなんておっちょこちょいなのでしょう。

それまで自分がどうして学校に??と思って仕事をしていました。
だけど、学校に勤めていて良かったと思うことが年を重ねるごとに増えてきました。そして人的財産もあり、困ったときには助けてくれる先輩もいるし、こんな私でも慕ってくれる後輩にも恵まれています。

だけど、このまま学校事務でいられるのだろうか?という心配もあります。
義務教育費国庫負担金はずしです。

若い頃には、いつかは知事部局に行きたいと思ったりもしました。
この2年前から知事部局との人事交流もできるようになりました。
実際、学校事務から知事部局に行く人はいても、逆に知事部局から学校事務に来る人はいないんですよねllllll(-_-;)llllll
やっぱり教員ばかりの世界では行政職は水を得た魚・・・には程遠いんでしょうね。

だけど、私はいろんな「できればしなくてもいい」経験をとおして、こどもたちから色々なものをもらいました。これが、私がこの仕事についてよかったと思える出来事だと思います。
この体験があればこそどんな苦難も超えられるのではないか?と思うこともあります。
どうやら「私のこれからの自分を描く」の勤労修行コースになりそうですね(*^_^*)

2つの経験のうち一つは、思いがけないことがすごくうれしかったことです。
そして、もう一つは
時々、仕事がしんどいときや、つらくなると一人で車を運転中にそのときに戻ってしまいます。
先生もおっしゃっていましたよね
「無駄な経験はない」と。
私もそう思います。

ちょっと長くなりましたね。
次回には強烈なキャラの事務職員が参加しますので、楽しみにしていてくださいね。

今まだ飛行機の中でしょうか?

矢野さん、先週そして本日と2日間にわたる「キャリア研修」ありがとうございました。
私の夢…というか、野心は「学校を変える!」です。
その野心(夢)に向かっていく決心がまた固まりました。
少々長くなりますが、お付き合いください。
私は18歳の時、いったい何になりたいのか、これからどう生きていくのか分からなくなりました。
高校は進学校だったので、周りの友達は「大学に行って進路を決定する」とか「○○になりたいから、☆☆大学に行く」という感じで進学していきました。
夢も進むべき道も分からなくなったので、もちろん勉強にも専念できませんでした。だから見事に、自宅から通えるというだけで志した、地元国立大学も滑りました。
同じ時期、両親から公務員試験を勧められました。
両親の収入は不安定で、子どもには安定した職についてほしかったようです。私は反発もあり「公務員には絶対ならない!事務員も暗そうな仕事だからいやだ!人と接する仕事がしたい!」
しかし、一年間予備校に通い、その間受けたのが公務員試験。
3月まで試験勉強したくなかったし、公務員試験は10月頃にあり、手っ取り早かったのです。
ところが、なんと受かってしまったのです。
絶対なりたくなかった公務員、そして職名が「学校事務職員」。
最初の一年はとにかく辞めることしか考えていませんでした。
しかし、辞めてどうするかと考えたらこれまた迷い道に迷い込んでしまい、結局それから数年間、目標ももたずなんとなく仕事をしていました。
しかし、ある先輩ベテラン学校事務職員さんが勉強会で話をされました。
「学校は旧体制で仕事をしている。昨年度の行事等、提案文書の日付を変えて職員会に提案すれば、議論もなくとおってしまう。変化を好まない職場。だから、変えるやりがいがある。私が変えてやろうと思う」
私がなんのために仕事をするのか、はっきりした瞬間でした。
1つの組織を自分が変えていくってすごく魅力的だなって思ったのです。
現在小泉さんの三位一体改革で学校には正規の事務職員は必要ない!と言われています。我々の給与の半分は国が負担しているのです。いわゆる義務教育費国庫負担金です。これを廃止しようとしています。
現在、小さな学校にも事務職員が配置されていますが、義務教育費が廃止されると、真っ先に教壇に立たない我々にいらないというレッテルを貼るのです。
そうなっちゃ〜私の18年は無駄になってしまう。
学校に事務職員がなぜ必要なのか、おいおい説明していこうと思っています。
学校には、全校40人の学校にも、全校500人の学校にも事務職員は1人しか配置されていません。けど、小さいから楽・大きいから大変ってことはないのです。どこも大変なのです。
けど、どこの事務職員も、結論は「子どものため」に働いているのです。学校は子どもがいてこそなりたっています。子どもがよりよい環境で学校生活をおくれるように、そして、多額の税金が使われている学校現場で、少しでも教育効果があがるよう、考えてお金を執行しています。

そう考えたとき、まず自分が楽しんで、主体的に仕事をすることが第1だと思っています。
自分が満足していたら、周りの人にも絶対還元できると思っています。
私は学校事務職員しかしたことないけど、この仕事が好きだし、この仕事を極めようと思っています。
そして、全校の事務職員の仲間から「■■県の○○」って噂されるような事務職員になりたいです。
長くなりました。
すみません。
またメールします。
ありがとうございました。

  
矢野先生
本当にありがとうございました。
もう少しだけ、この研修の感想を書かせてください。
読んで下さるだけでよろしいので。

そうそう! あの後また2時間ほど、すぐ前の県庁(県教委)で、Mねえさんと行動を共にしていたのデス。
彼女とは、一昨年からの急接近、おつき合い。
もちろん?性格は違います(笑)が、同じ匂い?がする、目指している方向が一緒なので、
何かと一緒になる事が多いのです。
今回の研修だって談合なし!
申し込んでみたら、彼女も申し込んでいた!!!
それは、Yちゃんについても同じ。彼女は同期の桜。
2人ともなくてはならない仲間です。
さて、彼女らは積極的?なのですが、私は少々控えめです…(???)。
研修の最後も“矢野先生にお礼を言って帰りたいな…”と思ったものの、名を名乗り、決意表明して帰るほどの者ではないよなぁ…なんて。
(これが私の悪いところでもあるのですけど)
しかし、その後控え室にてまたお会いすることが出来、私の夢のような構想(空想?)のお話を聞いてくださっていたとのことで、うれしいやら、はずかしいやら…。
じ、実は、研修の初日では少々凹んで帰りました。
私の構想に向けて日々学校現場では戦っているところなのですが、前々日にも管理職と衝突したばかり。
そして、違う職場の県庁の方々のすごさ、自分の小ささ、甘さにガックリして帰ったのです。
しかし、昨日の研修、お昼をMねえさんと食べながら、向かって行きたい方向と、日々の状況のギャップ、理想と現実の差、なんだか虚しさに苛まれていたのですが、私は午後から、巻き返しが図れました。
いろんな人々に支えられながら、支えられてこそ自分があることに気づき、自分自身は確かにまだまだ小さいかもしれないけど、大きな周りのいわゆる人的財産を活かして、大きくなれる要素はある、やっぱり未来は明るい! なんて思えて来たのですよ。

研修を終えて家へ帰り、同僚に学校の様子を探りがてら、メールを送りました。
それと併せて、キャリア開発研修がいい研修だった旨を伝え、
私;「私も最近いろいろ(管理職にキレたりして)虚しかったけど
   もう一回がんばってみる。」
彼女;「私も私が気づいて言える範囲で、少しでも力になれるように
    頑張るつもりです。もう一回頑張りましょう。」
 なんて返信があって、非常にうれしかったです。
彼女も職場における人的財産。
二人で一人分かもしれませんが、何らかのパワーを学校の中でも発揮させてみようと思います。
(また、おおきなこと言っちゃいました〜〜〜)
浮き沈みの激しい私(達?)ですが、今後ともよろしくお願いいたします。